ヤバいはマズい?ことばの使い方

今回は(今回も、か…)どうでもいい話。

大したものを書いているわけでもないけれども、一応自分ながら気をつけていることとしては、

「手垢のついた言葉を使わない」

というのがあります。

最近特に気をつけているワードが…

やばい

です。

みなさん、「やばい」って言葉、どれだけ使ってます?そしてどういう意味で使ってます?

 

オレが若い頃は(おじさんの口癖)…ヤバいというのはネガティブな意味だったなあ。

「おまえ、未成年なのにタバコ吸ってんの?そんなヤバいことしてたら捕まるぞ!」みたいな意味で。

…それが今日このごろでは、ポジティブな意味なんでしょ?

「あそこのジェラート、ヤバくね?めっっちゃ美味しい!」

みたいな…(使い方あってるかなあ)。

まあその意味の変化は置いといて、僕が最近感じるのは、このヤバいという言葉が洪水を起こしているように思うんですよね。

とくにSNSの世界にて。

SNSは、いつどこでもサクッと投稿出来るから便利なんだけど、だからよく考えずに誤字脱字を含めて投稿してしまうことがある…オレもそうだけど。

なので、なんでもかんでも「ヤバい」で表現すれば、便利だし、一応の意味は通る。

美しい、もヤバい。

美味しい、もヤバい。

感動する、もヤバい。

楽しい、もヤバい。

(もとの意味で)危ない、もヤバい…と、便利というかなんというか。

ところで、こういう「手垢のついた言葉」は、日本語に限らず英語でもあると思う。何という言葉が当てはまるだろう…と大したことない英語の知識を振り絞って考えたら、

“Awesome!” なんかがそうかなあ。特にアメリカ人はよく使うよね、なんでもかんでも。あと、”Cool!” なんかもよく耳にするね。

ただ、こういう便利な言葉に頼ってばかりいると、語彙が本当に貧弱になってしまうんだよね。

あれ?「ヤバい」以外にどんな形容詞があったっけ?となり、すぐに代わりの言葉が出てこない。

「なぜオレはヤバいと思ったのだろう?」

とか、

「どうヤバいのだろうか?」

などといった事を考え、それを文字で表すという考え方を習慣化することが大事なのではないかと、まあそう思うわけですよね、個人的には。

それを防ぐにはやはり本を読むことが大事なのではないでしょうか。書き文字はさすがに話し言葉と違い、時間をかけて紡がれているのでそういった手垢のついた言葉だけでは構成されていないし、小説ならば特に、「お!」と思わせる表現(形容詞なり比喩なり…)が大事ですもんね。

そんなこと気にしなくても、日常生活を営む上では全く問題はないのだけど、やっぱり文字が好きなヒトとしては譲れない一線だなあ、と最近は思っているわけです。