
本を読みました。『少年H』という実話ベースの小説です。昔の日本の話です(戦時中くらい)
僕は、歴史は小学生の頃から嫌いで、テストで40点とかだった記憶があります。小学校のテストで40点ってそうとう低いですよね。
ということもあり!?
私は「過去を見ないで、未来を進む!」というタイプですが、だいたいは過去を見ないというより、
忘れている方が多いです。はい、ただの物覚えが悪いだけです。
そんな背景もありながらの、とある【本の会】で、お互いの好きな本を貸し合いました。私は『アルツハイマー病 真実と終焉』という本を貸しました。
そして返す期日も迫ってきたため、強引に読み進めていると、なんとメチャクチャ面白かったのです。
面白いというより、
「あ、なんで知らなかったんだろう」
という気持ちです。
私は昭和生まれですが、戦争のことは祖父から話でしか聞いたことがありません。
イメージしても、あまりピンときていなかったですが、この本を読んで、「こんな時代だったんだ」と衝撃を受けました。
話したいことは結構ありますが、絞ってお伝えすると、
まずは、戦争、病気、自殺など、つねに誰かの死が身近で起こる環境が普通の時代です。
日本が豊かになってから生まれた私にとっては、なかなかすごいです。
- 不衛生で病気で亡くなる
- 戦争で死ぬ
- 戦争行きたくなくて自殺する
20代、30代の人の話です。
天皇万歳の時代で、強制的に連れ出されるので、断ったり逃げだしたら罪になる。
カタカナ(英語)一切禁止。言語の自由もない。当時の生々しい出来事が、短編小説のように色々なテーマで書かれています。
私も、「こんな時代もあったな」「こんな言葉使っていたな」と懐かしく思うこともありましたが、
大半は知らない世界で、
野球をやっても「ストライク」という言葉が禁止。かわりに「よし」という。
「ピッチャー」=「投手」、「キャッチャー」=「捕手」、「ボール」=「だめ」
「ハンドル」=「運転円把(うんてんえんぱ)」
「サイダー」は「噴出水」
「カキフライ」は「牡蠣洋天」など
西洋の言葉は、言っても書いても罪になる時代があったというのは、信じられません。
20メートルの高さから下を見たら、撮影やスケッチしたらスパイとみなされて捕まる。
列車から海側を眺めたらだめ(カーテンをしめる)*軍機保護法といって軍艦を写真にとったりスケッチさせないため。
砂糖や白米が貴重な時代。
イメージでいうと「今の北朝鮮?」と思うような国が、昔の日本です。
このように、「マジか」と思うくらいの強引な取り締まりがあり、みんな守っていたというのを思うと、
「コロナの規制なんて、ぜんぜん大したことない」と思えてきます。
日本円にも歴史を感じ、戦時中の5円は、たぶん今でいう5万円くらいの価値なのかな?
2銭とか、今は使わない単位が主流だった時代で、そういうのも面白いです。
なんか色々なことがすごすぎて、私の生きている環境がどれだけ平和なのか自由なのかが、しみじみわかります。
また戦時標語というのもあり、これは政府のお達しで、法律に並ぶくらいのチカラがあったと言われています(以下)。
- 一汁一菜
- ぜいたくは敵だ
- 月月火水木金金(土日ないやん( ゚Д゚))
- ほしがりません勝つまでは
- 子は国の宝
- 産めよ増やせよ
- 人生二十五年
すごくないですか?こんなのが他にもたくさんあるんです。
『歴史を知って、今を大切に生きる』ことも大事だと感じた今日この頃でした。