みんなで参加しよう!文学賞

 

こんにちは、ひで蔵です。

今週のとみんごさんの投稿にあった、【第2回フルオブブックス文学賞】

え~、栄えある第一回目の最優秀賞をいただいてしまった私といたしましてはですね、宣伝するしかないわけですよ!

「あれ?あの作品を書いたのは雪ヶ谷梨男って奴だったんじゃ?」…っていうツッコミはナシね

さて、改めて今回の応募要項ですが!!

【第2回フルオブブックス文学賞】
テーマ「出発・スタート」
応募期間:2021年1月1日~4月30日(延長されました!)
応募規定:テーマに沿った日本語・1600文字以内のオリジナル未発表短編小説
応募先:ほんだらけフルオブブックス (hondarake@gmail.com)までメールに添付してお送りください。
 
各賞の発表:2020年8月上旬の予定(最優秀賞・優秀賞・佳作)
入賞作品:入賞上位の作品は小冊子に掲載しシドニーにて10月頃発行・配布予定

今年のテーマ、正直言って「うまく考えついたなあ~」と感心してしまいました。

というのも、去年のテーマはずばり「シドニー」だったので、シドニーに住んでいる、住んでいた、旅行で来たことがある…といった経験がないとちょっと書きにくかったと思います。

ところが今年のテーマは、「出発・スタート」。これはもう、ハッキリ言って何でもあり。

出発というと、日本からシドニーへ向けて出発する…とかいったフィジカルなエピソードなどを思いつきがちだけど、新しいステージ・習慣に向けて足を踏み出す、みたいな抽象的なテーマで書くのもアリですよね。

へんな言い方をすると、いくらでもこじつけられるわけです。

というわけで、シドニーにある古本屋さんがやっている文学賞ですが、シドニーにあまり関係ない方も、我こそはと腕まくりをして、キーボードをカタカタいわせ、大量の応募作を送りつけて、審査員を苦しめてしまいましょう!

(あ…今年はオレも審査員をやるんだった!)

え~、そこでですね、前回入賞者として、ヒントみたいなものを書いてみたいと思います。

「エラソーに!」と言われそうですが、まあ実際こうして応募した文章が受賞したわけなので、読んでも損はない…かな?

まずは、テーマ探しネタ、ともいう。

これがないとスタートできないですよね。いい作品が書けるかどうかは、そのテーマを探せるかどうか、にかかっているとも言えるのでは?

感動的、印象的、once in a lifetime的な経験をした人なら簡単だけど、そんなことってそうそう起きるものでもないよなあ…という風に考える人は多いと思う。

毎日の生活って、ばらしてみるとまあ実に単純作業の積み重ねで、「うわ、今日も何もなく一日が終わってしまうじゃないの!」と焦ってしまう日々のなんと多いことか。

でも実は、私たち受け手の感性の問題だと思うんっすよね。自分が気づいていないだけで。問題は、それを捉えられるかどうか、ですよね。

世の中、美しいこと、悲しいこと、楽しいこと…いくらでも転がっています。特に、家の外にいる時は当たり前ながら色々なことに遭遇するので何かをつかめることが多い。

空が澄んでいてきれいだとか、電車で向かい合わせに座っている乗客はどんな人なんだろう?と想像するとか、季節の移り変わりとか…。

例を挙げてみます。

ジャカランダの花びら

今朝ジョギングをしていると、この花びらに目が留まりました。

ジャカランダの花びらなんですが…

これって、10-12月が見頃の花なんですよね。

「え、まだ咲いてるのか!」と思って思わず木を見上げてしまいました。

でもすでに木のほとんどは葉に覆われていて、花なんてどこに…

あ~、あったあった!木のてっぺんに、ほんのひとかたまり、咲いていました。

「へ~、しぶとくまだ咲いているんだ、花の力ってすごいなあ…」と、たかが一つの花びらで、色々考えてしまった。

こんなちょっとしたことでも、これを種にしていろいろなストーリーが書けそうじゃないですか?

だから、普段から自分の目、耳、五感をオープンにしてアンテナを張っているといいですね。そうして、「あれ?」「おや?」「これは!」と感じたことを頭の片隅に残しておいて、そこからオハナシの種を蒔いて育てていけば、あなたなりのストーリーができるのではないでしょうか。

(なので、あまりスマホばっかり見ていないほうがいいですよ)

ちなみに、私の作品の場合、フードコートでお昼ごはんを食べようとしていて、「それにしても、シドニーはホントに色々な国の麺があるなあ…何にしようか迷うなあ…」というのがインスピレーションでした。

(全編は、冊子がほんだらけで売ってるので買って読んでね!)

そこで、何も考えずに「あー、ラーメンうめぇ」だけで終わってしまったらあの名作(ウソつけ)は生まれなかったわけで…。

世の中の発明や発見の多くは、頭の良い方々がちょっとしたことに気づき、”Eureka!” と叫んだことに始まっている。

もしアイザック・ニュートンがりんごを落ちるのをただぼおっと見ているだけだったり、「あ、あの落っこちたりんご、食べちゃお!」と思っただけだったら万有引力の法則は生まれなかったかも…ですし(この話はフィクションらしいけど、まあ例えとして)。

というわけで、そこの「どうしようかな~、応募してみたいけどネタが…」と悩んでいるあなた!

まだ時間はたくさんあるので、ちょっと外をウロウロしてネタを探してみてください。そうやって外界を眺めると、また違った景色が見えてきて面白いですよ。

 

さて次回は、書き方のヒント…なんて書くと偉そうですが、私がどんな点に気をつけてあの作品を書いたか、という経験を紹介しようかと思います。