ニューカッスルへ小旅行

こんにちは、寒さにこごえるひで蔵です。

(シドニーの温暖な気候に身体がなまってしまったなあ…)

さて、ニューカッスルへ一泊二日で旅してきました。

本当はメルボルンに行く予定だったのだが、例のロックダウンのせいでおじゃんに。

そのままシドニーにいるのもなんだかな~、ということで、どっかに行こう!と思った。さてどこ行くべ。

ひで蔵は車持ってないし、ペーパードライバーだから鉄道で行ける所が良い。するとブルーマウンテンが一番無難だが、もう何度も行っている。

で、オーストラリアの田舎は公共の交通機関が圧倒的にプアーなので、車がないと全然あちこち見て回れない。

じゃあ、ニューカッスルでも行くか!となった。

ところでシドニー在住の人で、ニューカッスルに観光で行く人ってあまり、いやほとんどいないんじゃなかろうか。

周辺エリアにはワイナリーで有名なハンターバレーや、イルカさんが生息しているポートスティーブンスといった観光地があるけど、ニューカッスル、観光で行くというイメージは、ない。

だいたい、石炭や鉄鉱石の積出港で有名な、ブルーカラーというか、産業都市である。日本でいうと川崎みたいなイメージ?

なので少し前までは行っても何もない、という感じらしかったのだが、どうやら最近は結構発展してきてオシャレになっているという噂も聞く。

そんなわけで行ってきました、ニューカッスル。行く前の「旅の達成目標」はだいたい達成できたのでいい旅でした。その達成目標とは…。

旅程を楽しむ

シドニーからニューカッスルは、日本でいうところの快速列車が日中は30分間隔で走っている。

で、この路線の車窓…かなり絶景です。

特にHornsbyをすぎると広大な国立公園の中をうねうねと走り、トンネルも多い。線路はだんだん高度を下げていき、しばらくすると海が見えてくる。ただこのあたりはかなり内海になっているので、海というよりは湖沿いに走っているような感じだ。線路はその複雑な入り江に沿って敷かれているので、水打ち際を延々と電車が走っていく。向こうに見えるのは入り江から切り立った山で、人家はほとんどない。このあたりでは牡蠣の養殖もしているので、その棚が水面から立ち上がっている。ほーんとになにもないようなところを黙々と電車が走るさまは、ちょっとマジカルなので、テツ分補給には最高の路線だ。

行きは晴れ、帰りは雨模様の車窓だったが、どちらも味のある景色を楽しめた。

景色のいいところをランニング

最近はどこに行くにしてもランニングシューズとウェアをかばんに入れ、走りに出かけることにしている。歩くより速く町を見ることができるし、スマホを持って走れば写真も撮れる。ランニングアプリに記録を残せば、世界各国で走ったというのが証明させるという自己満足にもなる。

あいにく着いた日が記録的な寒さで、いやマジこれで走るの?とおののいていたが、朝起きてホテルの窓から外を見るとこの景色!

うわ、こりゃ走りに行かなきゃ!とあわてて着替え、外に出た。寒かったけど、この景色で気持ちはぐっと高揚していたし、いったん走れば暖かくなる。少し先の灯台目指して走り出した。

いや~、もうちょっと早く起きたら日の出をここで拝めたのになあ…と思ったが、まあよい。

その後はビーチ沿いを走り、町を一周してしまった。こういう場合、小さな町だと結構かんたんにシティツアーができてしまうので楽である。

それにしても、ニューカッスルって、市街地からサーフィンもできるようなビーチまではほんの2~3キロ。海が好きな人にはたまらないだろうな…。

 

クラフトビール

ご当地ビールを堪能するのも私の旅の目的。めちゃくちゃクラフトビールが多いオーストラリア、もちろんニューカッスルにもいくつかある。

ただ、常時開いていてアクセスも良くて…という場所は一つだけだったようで、そのFoghorn Brewery に行ってっみた。(結局2日連続で通った)

15種類ほどのビールがあって、そのいくつかを飲んだがなかなかハイクオリティだった。寒~い日だったのでダークビールを飲んだが、ハンドパンプで注がれたスタウトがクリーミーな泡、ちょっと甘ささえ感じる口当たりで絶品だった。

晩は、クラフトビールに力を入れているパブへ行き、ステーキとビール。ドラフトビールだけで20種類もあり、どれも様々な特徴のあるクラフトビール。あ~、もっと色々飲んでみたかったなあ。

社会科見学

歴史オタクでもあるので、そういう施設を見学するのも旅の目的。ただ、ニューカッスルでそのような場所はあまりないようで、でもそのFort Scratchley は宿のすぐそば。ここは「要塞」なのだが、地下トンネルツアーがあるので速攻で申し込む。

たぶん退役軍人なんだろうな~、というちょっとおっかない感じのボランティアがガイドで、要塞の歴史、目的、昔の大砲の仕組みなどを説明してくれて、ふむふむなるほど…と興味深かった。

実はニューカッスルは1942年に日本海軍の潜水艦による砲撃を受けていて(ダメージは微小だったようだが)、その話も出てきた。当時もこの地は工業港だったのでそれがターゲットだったわけですね。私としては、「うわ、帝国海軍、こんなとこまで来てたんか!」とちょっと首をすくめてしまいましたよ。

で、ニューカッスル、どうよ?

いや~、結構住み良さそうな町でしたよ。食べ物は美味しかったし、町はコンパクトだからアクセス良さそうだし、そうそう、街なかにはライトレールも走っていた。アウトドア(特に海)が好きな人にはたまらないんじゃないかな。

自分が住むか?と聞かれると…やはり私は都会っ子なのでうーんちょっと、となると思うけど…あ、そうそう、やはりアジア・ミドルイースタンみたいなエスニック料理店は少なさそうだったので(探せばあるんだろうけど)、それもちょっと困るかな。

でも、だんだん人が増えて窮屈になったシドニーを離れてこちらに移住する人が増えている、というのもうなずける。実はウチのホテルもニューカッスルに来年あたりオープンするし…。

車があれば、ここを拠点にポートスティーブンスとか他のエリアにも行けるし、なかなか良い街なのではないでしょうか?