1年前の今日は…?

こんにちは、雨が続くシドニーで、日曜に予定されていたトレイルランのイベントがキャンセルになってしまい、がっかりしたような、ホッとしたような気持ちのようなひで蔵です。

さて、この文を投稿するのは2021年の3月20日なのですが…。

オーストラリアで昨年のこの日、何があったでしょう?

そう、オーストラリアの国境が閉ざされた日です。

(その時の首相官邸のメッセージは下のリンクから)

https://www.pm.gov.au/media/border-restrictions

このステートメントが出たのは3月の19日で、翌日の20日午後9時より、国民及び永住者以外は入国が禁止されたんです。

でも通常だと、午後9時以降に国外から到着する飛行機もあるんですよね。そういうのはどうなったんだろう?フライトキャンセルしたのかなあ…よく覚えていない。

あれから1年か~、まさかこの21世紀に鎖国なんてことが自分の住んでいる国で起き、しかもそれが1年以上続くとはねえ…江戸時代じゃないんだからさ。

いや、江戸時代とおんなじだわ。というのも、オーストラリアでは、国外に行くことはおろか、他の州に旅行することだってかなりハードルが高かったから、むやみと自分の藩(=州)から出ることができず、出るには通行手形が必要だったその昔と同じレベル。

しかも、高いチケット、相次ぐフライトキャンセルという困難を乗り越えてオーストラリアにたどり着いた人も、速攻でホテルに送り込まれ、そこから14日間一歩も足を踏み出すことも禁じられ…

これも、例外措置で日本に来ることができたオランダ人が、長崎の出島に閉じ込められていたのと似た状況ではないっすか。

 

(そうか、オーストラリアは江戸時代の鎖国政策に習ったのだな…ふむふむ)

 

その後はほんとーにいろんな事があって、ちょっと悪い夢を見ているような時もあったけど、いまはオーストラリア、一部をのぞいてはほぼノーマルライフが戻ってきております。

マスクしてる人も、最近は公共交通機関の中だけですしね(法律で定められているので)。こないだひさびさに電車に乗って、そのギャップにめちゃくちゃ驚いたっすよ。

青息吐息だったホテルも、徐々にではありますがお客さんが戻ってきています(でももっと来てね!)

このように鎖国したせいもあって、オーストラリアではゼロコロナを達成しているから、おそらくここに住んでいる人はほぼ全員がそのポリシーをサポートしていると思います。

で、他の国がダメダメだから(あえて何処とは言いませんが…)、海外旅行など行けないのは残念だけど、もうしばらくは鎖国でいいじゃん、と思う人も多いんじゃないかなあ。

 

でも、国外に家族やパートナーがいる人は辛いだろうなあ…。私の両親はまだ元気だからいいけど、親の死に目に会えない、なんていうのは悲劇以外の何物でもないわけで…。

一見平穏なシドニーで暮らしているとそんなことを忘れてしまいそうだが、そういった人々のことを思い起こさないといけないですよね。

 

はてさて、ワクチンは浦賀沖にやってきたペリー提督の黒船のように、オーストラリアの鎖国を破るきっかけになるのでしょうか?

みなさんも、この記念の日(?)に1年を振り返ってみてはいかがでしょうか?

(最後に、元職場のホテルが帰国者用の隔離ホテル…さっきの例えでいうと長崎の出島になった時の私の写真を貼っておきます。こんな格好はもうしたくないなあ)