…というのは大ウソです!そんなのあったらこっちが知りたいですわ。
こんにちは、ひで蔵、またの名を雪ヶ谷梨男です。
さてさて、ほんだらけ、「フルオブブックス文学賞」についてですが、前回はネタ(テーマ)探し、ということを書いてみました。
なんかエエもの、見つかりました?
さて、その次のステップは、それを文字にする作業です。
「う~、アイディアは見つかったが、書くの苦手…。」
普段なにか書いている人ならそれほど難しくないかもしれませんんが、慣れていないと気が重いっすよね。そこでアドバイス…っていうとエラソーですが、私が昨年応募した際に気をつけていた点をここで書いてみます。なにかのヒントになればいいのですが…。
まずは、Facebook なりTwitter なりで、ちょっと短い文を書く練習をしてみてはどうでしょう?実際頭に浮かんだことでも、実際文字にしてみると
「あれ?オレこんな事言いたかったんだっけ?」
「なんか訳わからん文章だなあ~」
と感じることはよくあります。やっぱり、口に出したらすぐ消えてしまう話し言葉と、何回も読み返すことができる書き言葉とは、ちょっと違うんですね。
そして、書いてみた上でいちばん大事な点は…
読み直す。
これ、とても大事。特に今回の場合、なんと言っても「文学賞」っすからねえ。
できれば実際の紙に印刷して読むと、客観的に自分の文を読めるようになるのでおすすめです。
いわゆる「てにをは」という、助詞を正しく使えているか?とか、どこに句読点を打つのがベストだろう?とか、この文は長すぎるので分割したほうがいいのでは?なんてことを考えながら、赤ペンを持って(いるつもりで)こちょこちょと手直ししていくとなかなか面白いです。
例えば、
「シドニーのチャイナタウンのど真ん中の古本屋さんに行った。」
というような書き方を僕もしてしまうのですが、これだと、「~の」が重なりすぎるので、意図的にやる理由でもなければ書き変えた方がいいでしょう。それから、この文だけだとちょっと読んでいて面白くないよね。もっとふくらませて、
「シドニーのチャイナタウンは、いつもごちゃごちゃしていて忙しげだ。そのど真ん中にある、一軒の古本屋さんに行った。」
…と書くと、なにかこれから起こりそうな気がして、食いつかれません?
あとは、句読点も、あまり考えずに書くと、ちょっと打ちすぎたり、打ちすぎずに書きすぎて訳が分からなくなってしまう可能性もあったりするので配慮が必要です!
かの村上春樹さんも尊敬するレイモンド・カーヴァーという作家が、
「コンマの位置をあれこれ変え、最終的に元の位置にコンマを置く時に、作品の書き直しが完成したことを感じる」
みたいなことを言ったそうです。なるほど~。もちろんそこまで労力を割くのは大変ですが、姿勢としては学びたいですよね。
また、音読してみるのも大事です。本をじっさい声に出して読む人はほとんどいないと思うけど、音読の良い点は、文章の流れが分かりやすくなることです。流れ(リズム)の悪い文章は、たとえいいことを書いていても心にピンと響かないですよね。
それから、文章を寝かせることも大事です。ワインやカレーだって、寝かせたほうが美味しくなる場合がありますが、文章もそんな感じ?一気に書いた文は勢いがあるかもしれませんが、あちこちにほころびがあるかもしれません。
一晩おいて読み直すと、「あれ?なんかこの文変だな?」とか、「これはこう書いたほうがいいでしょ!」といった別のアイディアが湧いてくることがあります。読み直して修正を加えるほど文章が練れてきて、読みやすくていきいきとした文になってきます。
第三者の意見を聞いてみるのもいいアイディアだと思います。こっ恥ずかしいかもしれないけど、親、友人、パートナーなどに読んでもらって、率直な意見を聞いてみてはどうでしょうか?相手が「これ、おもしろいよ!」って言ってくれれば自信になるしね。
(だから、あまりネガティブな人には読んでもらわないほうがいいかも!)
…などなど、参考になるようならば幸いです。自分の頭の中にあるモヤモヤを文字にするのは、慣れてくると面白いものです。
この機に、是非チャレンジしてみてください!