“Guaranteed check-in time is 3pm”
ホテルのフロントで働いている人ならば、一日に何回も使うこの言葉。
とみんごさん、前回の投稿でネタ提供ありがとうございます。
※ひで蔵さん、このような場合はどうなの~?
私って、やっぱり困ったちゃんのパターンだったのか???
部屋が用意できてたからまぁいいやって感じだったのかなぁ・・・
というわけで、今回のお題はホテルスタッフが恐れる、アーリーチェックインについてです。
…長いフライトを経て朝早く異国の地に降り立ち、おっかない入管・税関をくぐり抜け、胡散臭いタクシードライバーとか訳わからん公共交通機関を突破し、道に若干迷いつつもなんとかホテルに着く…ああしんど。
そこですっと部屋を用意してもらえたら、まさに地獄に仏、ですよね。でも、それを毎日何人ものゲストとやり取りしているホテル側の人たちはどう思っているんでしょうか?
結論からいうと、それなりのホテルであれば、空いている部屋があればチェックインさせていただきます。
恩は売っておいたほうがいいですからね、なんて。
…でも最近のホテルは結構せち辛くなっていて、アーリーチェックインフィーという追加料金を取るホテルも出てきた。
すごいね~、「えと、空いてる部屋はあるんですけど…$$払えば入れまっせ」だからね。
ホスピタリティという名がすたるなあ、とも思うけど、契約という面でいえば一泊料金というのは午後2時なり3時なりのチェックイン時間からチェックアウト時間まで、ということなので、ショウバイとしては合ってます。
ところが、ここでゴネる人も、結構いるんですよね。その理由としては:
- 「オレは、24時間も飛行機乗ってたんだ!」はあ、大変でしたね~、で、それと私共ホテルとはどういった因果関係がございますのでしょうか…?
- 「ホテルなら、空き部屋をいつも何部屋か持ってるはずだろ?」それはすべてがのんびりとしていた前世紀の話で、今はどのホテルも予約が取れりゃぎちぎち、下手すりゃオーバーブッキングまでします。残念ながらシビアなビジネスをしないと生き残れないっすからねえ…、あなたも世界を股にかけるビジネスエグゼクティブならお分かりいただけるかと思いますが…
- 「XXホテルでは入れてくれた!」ああ、それは素晴らしいですね。では、そちらのホテルまでのタクシーを手配いたしましょうか?
- 「オレを誰だと思ってる!」…知らんがな!でも、ヒルトXとか、マリXットみたいなチェーンだと、ナントカクラブみたいなホテルプログラムの上級会員で、ほぼ一年中旅行しまくっていているといった事情通のヒトも多く、こういう事を言うゲスト、けっこういますなあ。
いやはや。さっき言ったように戦略的に部屋があってもチェックインさせないこともあるけど、実際問題としては2019年まではシドニーのホテルはどこも非常に忙しく、ほぼ満室という日がほとんどだった。
無い袖は振れません。世界の他の大都市でもだいたいそんなもんじゃないのかな。
それなのにしつこく食い下がるゲストがいると、いくらガンジーのように忍耐強いホテルスタッフだって限界がある。
館内電話を渡して、
「ほら、好きな部屋に電話して、そこのゲストに『オレが早くチェックインしたいからさっさと部屋を出ろ!』って言えば?」
とか、
ハウスキーピングが使う清掃道具を渡して、
「今空いている部屋の清掃をご自分でなさればチェックインできますよ?」
とか言いたくなりますね。
…ああ、つい文句をたらたら…いかんいかん、オレはこれでもホテルマンなんだった。
少しはプラクティカルなことも書かないといけませんね。では、アーリーチェックインを獲得するにはどうしたらいいのでしょう?
まず100%確実な方法は…
前の晩から部屋を予約する。英語では、Pre-registration、略してプリレジという。
一泊分まるまる支払わないといけないのですごくもったいないけど、大事なビジネスを控えているようなビジネスマンはよくやってます(まあ会社が費用を持っているのだろうけどね)。
あらかじめリクエストをしておく…というのは実は余り効果ないです。”We will do out best but It’s not guaranteed, you know…” といった返事が返ってくるのがオチかなあ。
でもマメなホテルならそういったリクエストを拾い上げて待機はしているので、やらないよりはマシ、くらいに軽く思ってリクエストを入れておくといいかも。
あと大事なのが、ホテルスタッフに気に入られるようにする。たぶんとみんごさんはこのケースだったんだと思うなあ。そりゃこっちだって生身の人間ですから、いい人にはいい事をしてあげたくなるってもんです。
もしその時点で空き部屋がなくても、優先的に部屋をアロケートして清掃をラッシュさせるようなことをしたりとかしてくれます。
部屋ができたら連絡をしてくれるように頼むのもおすすめ。多くのホテルではSMSなどを使って「あなたのお部屋ができました!」というメッセージを送るシステムを活用しています。
これがあれば、ホテル近辺をぶらぶらしておいて、メッセージが来たらホテルに戻って部屋に入ることができます。
そして当たり前ながらいちばん大事なことは、
ポジティブに!
長時間フライトで疲れているかもしれないけど、とりあえず重い荷物を預け、洗面所やジムを使わせてもらってリフレッシュして、そのへんを散策しましょう。
一番困るのが、ロビーにへたり込んでじいいいいっとフロントを睨んでいるゲスト(いるんだ、これが)。これは監視されているようでいやだなあ。
しかも、実際に誰かがチェックインしようものならこちらにダッシュして、「あの客はナゼチェックインしたんだ~!」と言ったりするからねえ(いるんだ、これが)。
「あ、あの方は昨晩から予約しているんですよ。あなたも次回からはそうされたらいかがですか?」
という切り返しをいつか言ってみたい…。
ともあれ、要は気の持ちよう!ポジティブでいると、あなたもアーリーチェックインができるかも…
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