バーチャルランを2週連続で走った

あ~、ランニングのレースに出たい!

 

パンデミックワールドでは、ランニングというスポーツはかなりアドバンテージがあった。

一人でもできるし、家の近所をぐるぐる走れば、つまらんけど距離は稼げる。

ただ、マラソン大会のような正式なイベント、となるとこれはハードルが高いわ。

大きなイベントだと何万人もの競技者が参加し、それプラス膨大な数のボランティアも必要。また、走るエリアも広いので、万が一のことがあれば拡散リスクも高い。

ということで、ランニング大会は軒並み中止。

だが、中止になったイベントのいくつかはバーチャルランという形ながら継続開催。

「どうやってやるんかいな?」と思う方のためにざっとご説明させていただくと、まず、所定の日にち、もしくは期間中に家の近所なり広い公園なり、どこでもいいから所定の距離を走る。

そのランをGarmin, Strava といったランニングアプリで計測しておいて、その記録を大会当局に送れば、公式記録ではないものの参加した記録が残るというもの。

ランナーとしては、あの本番スタート前のヒリヒリとした雰囲気やゴール前の高揚感を味わえないというのはつまらないが、まあ今年一回もランニング大会に参加しないというのは嫌なので、2つのイベントにエントリーした。

フルマラソンを一人で走るのか?

まずは、シドニーマラソン。地元のマラソン大会なのでリアルイベントも何回か参加している。これはフルマラソンなので、それなりにきちんと準備をした。

暑くなる前に走りたかったので、近所の公園が開門する6時過ぎに走り始めることにした。

もちろん給水所などはないので、持参したウォーターボトルをコース脇の木の根っこに置いておく。誰かに捨てられたら困るので、「バーチャルマラソンやってるので捨てないでね~」というメッセージも一緒に。

さて、号砲も歓声もないが、スタート。夜明け時だったので朝焼けが池の水面に神秘的な色で映っていて写真を撮りたくなったが、

「いやいや、オレはマラソン中なんだし」と気を取り直す。

リアルイベントとちがい、同じ場所をぐるぐると周回しないといけない。アップダウンがあまりない公園なので楽といえば楽だが、同時にちょっとつまらない。

これは飽きるだろうなあ~、と予想していたが、夜明け時の薄暗い空から陽がぐんぐんと昇り、青空に至る過程を見ていたら意外とスムーズに時間とキロ数が伸びていった。ヨシヨシ。

平坦なコースのせいか、それとも周りの雰囲気に流されることがなく一人で淡々と走ったのが良かったせいか、普段は垂直の壁のようにそびえる30-35キロ地点でもそれほどの疲労は感じず、目標にしていた3時間40分以下、というタイムを達成することができた。

最初から最後までほぼ一定のペースを保って走ることができたのでソロランとはいえ、満足感のあるフルマラソンだった。

 

14キロなんて楽勝だぜ…ホントかよ。

さて、その翌週は、City 2 Surf という、普段は6万人ほどの参加者を擁する大会のバーチャルイベントだった。2週連続でバーチャルランかよ~、と思ったが、これは14キロの距離なので、まあワタシ的にはこの距離をただ走るぶんには余裕の距離だ。

でも、どうせならそこそこのええタイムで走りたいよな~、ということで、結構飛ばしてみることにした。

…ただ、ここで問題があった。

前の晩に結構しこたま飲んでいたのである。二日酔い、というほどではないが、万全のコンディションからは程遠い。

そしてそのせいもあり、スタートした時間も遅かったので、蒸した天気の中のスタート。これはきついなあ、と走ってすぐに気づいたが、まあしゃあない。

この日はどうやらこのバーチャルランをやっているんだな、という雰囲気を出して必死に走っているお仲間ランナーがけっこういた。

普段はランナー同士ですれ違っても別に何もしないのだが、今日はいちおうバーチャルとはいえイベントなので、ちらっと目を合わせて「ガンバレ」と心のなかで声を出したり、拳を握って目の前で軽く振ってみたり…というコミュニケーションをちょっとやってみた。

これも、なんとか目標の60分はちょっとオーバーしてしまったが充分許容範囲内だったので、「昨日飲んだ割にはよく走れたなあ~、飲んでなかったら60分は余裕で切れたぜ…」と思っておいた。

まあでも、はやくリアルイベントで、沢山の人と一緒に切磋琢磨して走りたいぜ!